2007/11/27

電脳子入最終回

ついに今週の土曜日で、
 
 
おばちゃんの胸プルも見納めです
(もしあれば)。
 
最終回を前に、
1話から25話までを観返してみました。
夜中、寝る前にちょっとずつ。
この作品の魅力のひとつに、
ミステリー的な謎解きのおもしろさがありますが、
それにしてもなんという伏線の張り方。
1話の時点で、
既にハンバーガ屋の店内に、
猫目やタケル、玉子がいたり、
ヤサコの回想シーンのおじじの部屋の本棚には
4423のファイルがあったり・・・。
本編の方はもちろんですが、
OP、EDまでにも張り巡らされています。
OP冒頭のマンホールには
「金沢市はざま」の文字、
EDの最後にデンスケが立ち止まる場所のマンホールも同様。
鳥肌ものです。
そういえば、
EDのデンスケは、
眼鏡をかけていない子供が気づいたり、
砂地に足跡がついたり、
電脳ペットであることの描写である
走査線の様なものがなかったりしますが
(OPにはちゃんとある)、
もしかしてこれも伏線なんでしょうか。
そう勘ぐりたくなるような緻密さを、
この作品はもっています。
個人的には、
攻殻機動隊 S.A.C.の第一期(笑い男事件の方)なんかにも、
比肩し得る作品だと思ってますが。
 
最終回いったいどうなるんでしょう?
あまり推測めいた事は書きたくないですが、
キーマンは最終回直前に急浮上してきた、
おじじの存在だと思います。
顔もろくに出ていないおじじ(仏壇の遺影でちらっと)。
そういや、
1話のヤサコが眼鏡をプレゼントされたシーンのメモには
「ゆうこへめがねをかけてごらん。おじじ」
とありますが、
おじじがイサコを治療していた事が明かされた今、
この『ゆうこ』というのはもしかして・・・。
最後の最後で二人の名前までもが伏線になるのでしょうか
(最終回のタイトルは「ヤサコとイサコ」だし)。
デ・カルチャー・・・。
また、最終回の予告の最後には、
ヤサコの父が映ってましたが、
猫目が電話で話している黒幕はヤサパパなのか。
仮にそうだとしたら、
ヤサパパはメガマスの社員なのに、
猫目がもみ消しを頼むなど、
メガマス本社の意向とは違う行動をとっていることになるので、
メガマス社内に入り込んでいる別の勢力なのか。
例えば、コイルス寄りの。
ヤサパパはおじじの息子だし。
それか、猫目に協力しているフリをして、
逆に危ない考えをもっている猫目を監視しているのか
(タケルのミゼットが、
逆にタケルと猫目を監視しているかのような描写があった)。
どうなのか。
猫目は冬でもノースリーブなのか。
ああ、どうなんだろう。
あまり推測めいた事は書きたくないんですが。
めっちゃ推測してますが。
 
あー、悶々としてきた。
でも、最終的な評価はやっぱり、
どういった形でイサコをこっち側に帰還させるのかだと思います。
イサコをこっち側に帰す以外に、
作品としての落とし所はないと、
勝手に断言してしまいますが、
要はそれを説得力ある形で表現できるかどうかが、
最後のハードルなんじゃないかと。
ヤサコの母が24話で、
「偽りの仮想の世界でなく、
手で触れる現実の世界だけを信じなさい」
的な事を言ってましたが
(イサコ本人もそんな事を言ってた)、
もちろんこの作品はそんな凡庸な答えでは終わりません。
この作品が描いてきたのは、
仮想と現実が対立した世界ではなく、
それらが不可分に結びついた世界です。
どこからが現実で、どこからが仮想なのか。
その線引きが曖昧で、
明確に区分できないような世界。
また、その判断を誤るかもしれないし、
誰かに騙されるかもしれない世界。
それは、今、自分たちが生きているこの世界と重なります。
そのものと言ってもいい。
そういった世界では、
何をよりどころとして、
何にリアリティを感じればいいんでしょうか。
何をするのが正しくて、
何をするのが間違いなんでしょうか。
仮想の存在のために涙を流すのは果たして間違いなのか
(もう、その答えは、
デンスケを理屈ぬきで、
温もりを感じられるリアリティのあるものとして
捉えている京子によって、
肯定されているのかもしれませんが)。
それらの問いに対して、
『電脳コイル』
は最後にどういった解答を提示してくるのか。
すごく期待しています。
 
そして、最終回の次の週からは、
すぐさま再放送が!!

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